「超大作」というものに関して考えてみます。
一般的に映画が超大作と呼ばれる条件は、
1. 上映時間が凄く長い
2. 制作費がハンパなく高い
の二つだと思います。
そしてここに私個人の意見で、
3. もの凄く大勢の人間がいっぺんに出ているシーンがある
という条件を加えてみましょう。
条件1の長さは私の独断で2時間40分以上とします。
条件2は時代背景と為替バランスを考慮すれば一定の額を設定することは難しく、常識の範疇でハンパなく高いと思われるか否かを判断基準としましょう。
そして、条件3によってかなり多くの映画がふるいにかけられます。
例えば、
2001: A Space Odyssey (1968/161分)
Saving Private Ryan (1998/169分)
Munich (2005/163分)
沈まぬ太陽 (2009/202分)
など。
という訳で、私が観たことのない作品は勿論のこと、私が全くおもしろいと思わなかった作品も除外して、三つの条件を満たした超大作をバババッと書き出してみましょう。
七人の侍 (1954/207分)
The Ten Commandments / 十戒 (1956/220分)
日本誕生 (1959/182分)
人間の條件 (1959/571分)
Ben-Hur / ベン・ハー (1959/212分)
Spartacus / スパルタカス (1960/184分)
Laurence of Arabia / アラビアのロレンス (1962/216分)
Fiddler on the Roof / 屋根の上のバイオリン弾き (1971/181分)
Barry Lyndon (1975/184分)
Apocalypse Now / 地獄の黙示録 (1979/203分)
影武者 (1980/179分)
Once Upon a Time in America (1984/229分)
Amadeus (1984/161分)
乱 (1985/162分)
JFK (1991/189分)
Malcolm X (1992/202分)
Schindler's List (1993/195分)
Titanic (1997/194分)
Troy (2004/163分)
Alexander (2004/175分)
上記はあくまでも私が観きって、つまらなくはなかった作品であって、退屈しながらも何とか観終わした作品や、タイトルは伏せますが途中で観るのを止めた超大作というのもそれなりにあります。
多くの人間がいっぺんに出て来るスペクタクルというのは現代のCGによるduplex技術など考えも及ばなかった昔の映画の方が「こんだけ、エキストラを集めると拡声器での撮影の段取りの指示や弁当の手配に至るまで大変だったろうなあ」とつくづく畏敬の念を抱いてしまう分、深みがあると私は個人的に思います。
それにしても上記超大作を手掛けた監督達は私にとっては古すぎてよく知らない人などもいますが、黒澤明、稲垣浩、小林正樹、Stanley Kubrick, Francis Ford Coppola, Sergio Leone, Oliver Stone, Spike Lee, Steven Spielberg, James Cameron, Wolfgang Petersen, とまさしく錚々たるメンバーです。
そして、「たしかにこの人、長い映画、撮るよな」という名前も多く見受けられます。
上記のうち、一本だけ571分という段違いの長さの作品があります。
仲代達矢主演の小林正樹監督作品「人間の條件」は6部構成(上映時に休憩5回)という長さが当時、世界最長で1980年までギネスブックに載っていたそうです。
私はこの第二次世界大戦時の満州を描いた超大作をフィラデルフィアのレンタル屋で借りて観たのですが(英題は"Human Condition")、この作品は一本の映画なのにDVDボックスセットなのです(笑)。
二部ずつ収録されたDVDがPart 1, 2, 3でワンボックス。レンタルはバラ貸しです。
今、思い出しても、9時間31分の全てを観終わすのに相当、日数がかかりました。
Wikiによると、1部と2部(Part 1)が1959年1月、3部と4部(Part 2)が同年11月、5部と6部(Part 3)は1960年にロードショー公開され、後に全6部を一挙に公開したのが日本の映画館のオールナイト上映の走りと言われているそうです。
当時、6部通しで劇場観賞した人にぜひとも感想を伺いたいところです。
上記の中で私の個人的なベストを選ぶとするとどれかと問われれば、"Spartacus"です。
理由は、私が"Spartacus"を観終わった後に、鬼才Kubrickはこの超大作公開時に32歳、撮影中は31歳という若さだったのか、と感慨深く畏敬の念を持った記憶が生々しいからです。
上記20本中、この公開時32歳というのは一番、若い年齢です。
二位は"Malcolm X"の時のスパイク・リーで封切り時、35歳。
ちなみに漫画の「ゴリラーマン」の終盤で、ゴリラーマンが手に入れたタダ券でヒロインの香織ちゃん(モデルは若き日の工藤静香)と映画を観に行くエピソードがあります。
ゴリラーマンはおろか香織ちゃんまで鼻ちょうちんで熟睡する出し物は「長時間映画祭り」と題された二本立てで、「アラビアのロレンス」と「十戒」です(笑)。
看板には「合計6時間!!」の文字が踊るのですがこれは間違いで、この二本の上映時間を合わせると休憩時間まったく無しで7時間16分です(笑)。
しかも、「アラビアのロレンス」と「十戒」なら、その超・長尺上映の間、ほとんどずっと砂漠を見続ける訳ですから相当、喉が渇くことでしょう(笑)。
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