タイトルの「サッチャーは生きてるじゃねえかよ」というのは1996年公開のイギリス映画、"Brassed Off"の中の若者の台詞です。
イギリスのヨークシャーであった実話、閉鎖寸前の炭坑の労働者達のブラスバンドの全イギリスのブラスバンド大会での大活躍がモデルになっています。
炭坑の町で生まれ育ち、炭坑の閉鎖とともに仕事にあぶれた男達のひとりの叫び、
「炭坑がなくなって、俺たちには収入も夢も希望も何もない。なのにサッチャーは生きてるじゃねえかよ!」
という台詞が私にとって滅茶苦茶、印象に残っているのです。
マーガレット・サッチャーがどうのというよりも、これほど失業者大国イギリスの労働者の心を表現した台詞を私は後にも先にも聞いたことがありません。
私は"Brassed Off"というタイトルは、Blast-off(発射、打ち上げ)とブラスバンドのbrassをかけ合わせた造語表現だとずっと思っていたのですが、Wikiによると、イギリス英語で"Brassed Off"は「怒っている」、「うんざり」という意味だそうです。
何てパーフェクトなタイトル。
ちなみに私が愛してやまぬブルーハーツのアメリカでの二枚目のアルバムのタイトルは"BLAST OFF!"です。

邦題は、「ブラス!」でしたね。私も、ずいぶん前に見ました。
印象に残っているのは、経済的に逼迫している炭鉱夫が、バイトでピエロの格好をして、近所の子どもの誕生会に行くシーン。(だいぶうろ覚えなのですが、こんな感じじゃなかったでしたっけ?)
結局、彼は、ひどい失敗をして追い出されるのですが、玄関を出ようとして、廊下に飾ってある、イエスの磔刑像に、ふと目が留まります。
すると、それまで鬱積していた怒りが爆発し、自分の衣装を床に叩きつけるのです。
このような状態を許しておられる神への、まさに"Brassed Off"が見事に描かれていました。
投稿情報: オーハ | 2010/07/08 17:23
改めて、オーハさん相当、観てますね。
あのピエロに扮して収入を得ようとするバンマスの息子が一番、精神的/物理的に逼迫していました。
ジーザスを目に留めてフラストレーションを爆発させるシーンというのは正直、憶えてませんが、子沢山の家庭の家の外、息子、娘、赤ん坊、そしてカミさんの眼前で取り立て屋にブッ飛ばされるシーンが忘れられません。
投稿情報: たしん | 2010/07/08 19:37
いや、数はあまり観ていません。
たしんさんと好みがかぶるんじゃないでしょうか?
そういえば、バンマスが入院している病院に、サプライズでブラスの面々が演奏しに行くシーンも思い出します。
確か、彼は自分のトロンボーンを打ってしまったので、エアー・トロンボーンで、親父のために演奏していましたっけ・・・。
水野晴夫じゃないけれど、やっぱり、映画って、本当にいいもんですね~!
投稿情報: オーハ | 2010/07/08 20:30
確かに好みは被ってるでしょう。
病院の窓の外の演奏のエアー・トロンボーンは憶えてないっすねえ。
しかし、看護婦さんが皆に伝える病室ベッドのバンマスからの伝言が、かの息子の音がアマい、かなんかだった気がします。
アマい、というより音がしてなかったということでしょうか(笑)。
彼が泣けなしのお金で定価の2割ぐらいの前金を入れて購入した新しいトロンボーンの伝票を上着のポケットから見つけたカミさんがついに出て行くんですよね。
投稿情報: たしん | 2010/07/08 21:35