下記のプロモ映像のヒョードル編の曲のイントロに思いっきり放送コードに引っかかる"F-word"が使われています。ご了承ください。
実を言うと、私は少し前に60億分の1、エメリヤーエンコ・ヒョードル/Fedor Emelianenkoが本日(明日)、6月26日(日本時間、27日・日曜午前11:00、PPVスタート)のファブリシオ・ヴェウドゥム/Fabricio Werdum戦で完敗を喫する夢を見ています。
決まり手は下からの腕十字で、ファブリシオがヒョードルの右手首を取って背中を逆時計周りに回転させてから先はファブリシオの一人称は私になりました。
そして、私の左足がヒョードルの頭を越えて「あれ、随分、楽に越えさせてくれたもんだな、おい」と思いつつガッチリと決めたところで私は傍観者の視線となり、ファブリシオは容赦なくヒョードルの右肘を脱臼させました。
レフェリーストップで、ついに歴史が動いた後、立ち上がったヒョードルは何故か柔道着を着ており、右腕は袖の中で恐ろしいほど見事にブラブラでした。
私は、ヒョードルの相手としてファブリシオは役不足だと何度も書いてきましたが、Full Contact Fighterのニュースだかゴンカクだかで、ファブリシオがStrikeForceライトヘビー級新王者のキング・モーに連日「タックルを習っている」というレポートを読んでから「これは、ひょっとするとひょっとするかも」と思うようになりました。
ゲガール・ムサシが全く切れなかったキング・モーのタックルは、幾多のレスリング・ベースのMMAファイターの中でも最高峰レベルです。
モーのバックグラウンドはフリースタイル・レスリングで、北京オリンピックのアメリカ代表最終選考会の決勝で判定による惜敗を喫して五輪出場を逃したほどの「タックルのスペシャリスト」です。
ファブリシオは柔術のスペシャリストで当然、下からの極めは伝家の宝刀です。これまでも下からの仕掛けでバンバン極めてきています。
しかし、相手がヒョードルでなくとも現代の最先端のMMAのセオリーで自分から下になるのは危険です。
ましてや、ヒョードルの10年間のキャリアの幾多の撲殺パウンドを見てくれば、どれだけガードワークに自信があっても自分から下を取るのは狂気の沙汰というものでしょう。
ヴェウドゥムはスタンドでの差し合いとクオーターからの見事な外掛けテイクダウンに、キング・モーのハイエスト・レベルのタックルをも手駒に加えて、ヒョードルから上を取るテイクダウンでグラウンドゲームにイニシエートしようとしています。
もしもダブル(両足タックル)でテイクダウン出来たら、そのままサイドですから、ヴェウドゥムは「死んでもキープ」、ヒョードルは「是が非でもハーフ」の展開になります。両者ともに真価が問われる数秒間の攻防です。
とにかくヴェウドゥムのテイクダウン狙いが明らかになっている以上、観戦のポイントは、「ヴェウドゥムはヒョードルからテイクダウンを取れるのか」、そして、「ヴェウドゥムのフェイクのパンチに構わず、ヒョードルはいつも通りに伸びる右でブッ飛ばせるのか」
決戦の地はカリフォルニア州サンホゼ、HP Pavillionで、前日公開計量での数字は、ヒョードル=229パウンド、ヴェウドゥム=238.5パウンド。
両者ともにコンディションは良さそうですが、特にヒョードルは今までで一番、オッサン臭くニコヤカでしかも強そうに見えました。
それでも私はヒョードルには負けてもらう訳にいきません。現在の「負けたら引退」の雰囲気が濃いヒョードルの最後の相手としてファブリシオはやっぱり役不足。
アリスターに介錯されるのならば納得します。そしてエメリヤーエンコ・ヒョードルという"The best pound-for-pound fighter of all time"の胎動期、全盛期、そして陥落をリアルタイムで目撃できた10年間の幸福を天上の神に深く感謝するでしょう。

現在、西海岸時間で午前4時半。このところ連日の4時起きが続いており、毎日のように朝6時台の飛行機での移動が続いています。過去10日間でボストン→LA→アトランタ→LA→NY→LAと来て、これから向かう先はサンフランシスコ。そこから車で1時間ほど南下してサンノゼに入ります。
いざ出陣!
投稿情報: みお | 2010/06/26 04:37
すごい夢ですね~~~
正夢になるような気がしてきて
しょうがないです・・・
最近のヒョードルの試合は、なんかドキドキしますね~~
負けちゃうんじゃ~~と思っちゃいます~~
ヒョードルと、同じ時代を生きたっていうだけで
本当に感謝しなきゃですね~~~
投稿情報: ケーシー | 2010/06/26 04:38
尾尾尾さん:
相変わらず、おつかれさま。
そして会場で取材してる尾尾尾からのメールのタイトルは本当に心臓に悪いので、五味の入場の最中に舎弟に「五味、KO勝ち!」とかメールさせるのはマジでやめるように。
つい最近の「ヒョードル負ける!!!」も、試合の数日前にも関わらず、心臓が止まったよ(笑)。
ケーシーさん:
確かに我々は、ヒョードルだけでなしに、ノゲイラ、ヴァンダレイ、桜庭、クロコップ、五味達の全盛期に立ち会い、青木、川尻、レスナー、カーウィン、アリスター達のMMA成熟期のスター達の活躍も目にすることができる幸せな連中です。
これは、我々、観る側の連中とて、
「選ばれし者の恍惚と不安、ふたつ我にあり」
って、ことですよ!
投稿情報: たしん | 2010/06/26 05:41
2010/06/26(日本時間)
「60億分の1陥落の可能性」
この日のブログは伝説になりますよ。
鳥肌。
たしんさんヤバすぎ。
投稿情報: Oz | 2010/06/26 23:15
ヤバいですか。ありがとうございます(笑)。
ちなみにOzさんはSHOWTIMEの中継を観た上で、このコメントをくれたのでしょうか。
一応、試合結果に関しては丸三日、書かないのが銀幕腕十字のポリシーなので触れませんが、私は1000円のPPVで観て日本語の実況解説が邪魔でしょうがありませんでした。
投稿情報: たしん | 2010/06/26 23:41
銀幕腕十字3日ルール、バッチリ覚えてます。
実はこんなカードがあったなんてしらなくて後から試合結果をネットで見たんです。あ!絶対この番狂わせはたしんさんのブログに今日出てるに違いない!と思ってチェックしたらなんとその試合前日にこんな内容が書いてあったわけです。
ちょっと気味が悪いですよ。ゾォとしました。
投稿情報: Oz | 2010/06/27 23:31
丸三日ルールは「丸一日」に変えようかと思っているところです(笑)。
近々、詳しく書きますが、kamiproホームページも日刊スポーツも、あの決まり手を「三角絞め」と書いています。
嘆かわしいことです。
あれは「腕ひしぎ三角固め」(triangle armbar)です。
boutreview.comは正しく表記していました。
アメリカのMMAはカードの発表が早いので、この一戦もかなり先のことだと思っていたのですが、いつの間にか終わって丸一日、経ってしまいました。
投稿情報: たしん | 2010/06/27 23:46