私は中学時代に"Rocky Ⅲ"を映画館で観るだけではなしにレコード屋さんで予約を入れてサウンドトラック盤のLPを買い、
日本で「アメリカのどこにお住まいなんですか?」と訊かれる度に、「フィラデルフィアです。ロッキーの街です」と応え、
Philadelphia Art Museumに行けば必ず、パブロフの犬のように、正面口の階段を三段跳びで駆け上がって両腕ガッツポーズを決め(もちろん、ガッツポーズをやりながら足踏みは続行)、
"Uncle Sam"といえば、カール・ウェザースのアポロを連想し、
カミさんの両親に、わざわざ日本でregion 2のDVDを探して、一本目の"Rocky"をプレゼントし、
ある程度の大声が出せる場所ならばリクエストに答えて、アポロとの初戦後のリングでエイドリアンの名を連呼するロッキーの真似を炸裂させ、
ミッキーが、エイドリアンとお付き合いを始めた頃のロッキーに忠告する名セリフ、"Women weaken legs"(女は足にくる)のフレーズとミッキーの顔面ド・アップがプリントされたTシャツを「勝負Tシャツ」として着ている男として、公共の電波に乗せて言う権利は十分に有していると思うのですが、"Rocky Ⅴ"は本当に下らなかった。
中学時代にⅢ、高校時代にⅣを宇都宮の映画館で観た私にとって、アメリカで、しかもフィラデルフィアの映画館で初めて観るⅤに期待するなというのは全然、無理というもの(笑)。
しかも、私が満を持して観に行く日の前の晩、結果的に19年間、働くことになる日本食レストランでのアルバイト中に、同じくアルバイトの日本人の女の子が「今日、観て来たんです。泣いちゃいました」とか抜かすもんだから期待は大きくなるばかりです。
翌日、フィラデルフィアの街に当時、存在した幾多の映画館の中で恐らく一番デカかったと思われる箱で稀代の駄作を鑑賞した後、かのアルバイトの女の子にすら憎悪を感じました。
"Rocky Ⅴ"は感動した人間達の口コミで観客動員数が伸びる、という現象の全くもって逆のパターンだったようで興行収益はブッチギリでシリーズ最下位です。
かの日本食レストランで長いこと働いていた元・ウェルター級プロボクサーの黒人従業員とは、どれだけクソミソに語り合ったか知れません(笑)。
という訳でWikiに記されている"Rocky"のシリーズ・ボックスオフィス売り上げ一覧。
Rocky: アメリカ国内、$117,235,147 / 全世界、$225,000,000
Rocky Ⅱ: アメリカ国内、$85,182,160 / 全世界、$200,182,160
Rocky Ⅲ: アメリカ国内、$125,049,125 / 全世界、$250,049,125
Rocky Ⅳ: アメリカ国内、$127,873,716 / 全世界、$300,473,716
Rocky Ⅴ: アメリカ国内、$40,946,358 / 全世界、$119,946,358
Rocky Balboa: アメリカ国内、$70,270,943 / 全世界、$155,699,144
という訳で第一位は"Rocky Ⅳ"。
二位のⅢとの差はアメリカ国内ではさほど、ありませんが、全世界では大雑把な計算で$5,000万ドル近く、開いています。
これは恐らく、ソビエトでの動員がモノを言ったのではないでしょうか。ゴルバチョフ書記長のそっくりさんまで出てましたからね(笑)。

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