1986年創刊の格闘技雑誌の老舗中の老舗、「格闘技通信」が休刊になりました。
これは日本の格闘技熱の低下というよりも慢性不景気による誌某体全体の売り上げ低下が原因だと思われますが、ネット上の記事以上の格闘技の情報を求めるコアな格闘技ファンがあまりいない、という点も大きいでしょう。
格闘技ファンといっても、地上波の試合中継以外は、ネットで見られる大会速報と、軽くなぞったニュースで十分というライト層がほとんどで、私のように読み物としても格闘技を楽しむコアな連中はマイナリティーでしかないということです。
なんにせよ、残念です。
格通といえば、格闘技がプロレスと切り離されてビジネスとして成り立つまでの歴史を、証人でありながら積極的に作ってきた雑誌です。
格通は元々は週刊プロレスの増刊であり、その成り立ちは前田日明とUWFというムーブメントをプロレスと切り離して啓蒙していこう、というものだったと言ってしまっていいと思います。
週プロから独立して何年も経ってからも我々が今、格闘技と呼んでいるものとは明らかに違う格闘技スタイルのプロレスを格通は掲載し続けていましたが、それは日本で武道ではないプロ格闘技が根付くまでの試行錯誤とジレンマの歴史です。
私よりも6、7才、年下になると事情は変わってくるのですが、私のような昭和43年生まれというのはプロレス・ファンであることにコンプレックスを持っていた世代であり、公共の場でプロレス雑誌を広げることに抵抗を感じたこともあった世代です。
といっても羞恥心の度合いは表紙によってかなり変わってきます。
例えば、パスポートの書き換えでニューヨークの日本領事館に行く途中、紀伊國屋に寄るとします。週プロが2冊、置いてあって両方、買ったとして表紙が片方は高田延彦、もう片方は大仁田厚だとする。
日本領事館に行く前の昼食時、どさんこラーメンで広げるのは100%、高田の方です。
私はこれまでの人生で通勤・通学をバス・電車でしたことが一度もありませんが、私よりも年上のプロレス者の殆どは電車の中でプロレス雑誌を広げることを躊躇した人々です。
こういう公共の場において格通というのはコンプレックスを感じることなく読むことの出来る、ある意味、大袈裟に言えば、救世主のような存在でもありました。
表紙だけでなしに中を開けても被差別対象が出て来ない雑誌として安心できた訳です。
私個人としては格通がなくなってもkamiproが残ってくれればいいや、というのが正直なところですが、それでも、買える場所にいれば大体、買ってきた雑誌です。
格通の歴代編集長には二人、生理的に受け付けない人がいるし、はっきり言って、kamiproや、かつての週プロのように「大好きな雑誌」という訳では決してないのですが、なんのかので買っちゃってきたし、格通のグラフィック・デザインは凝るページではかなり凝っていたのでphotoshopの参考になりました。
雑誌/新聞の売り上げは落ちるばかりで出版業界全体の厳しさは深刻なようですが、本屋に行く度に雑誌の種類自体は増えているように思えます。
と同時に、雑誌の購買層というのはマンガ以外は女性が多勢を占めるのではないかとも感じます。
であれば、かつて私が成田空港で遭遇した「kamiproを読む美人」のような人の増加を期待します。
kamiproだけには生き残ってもらわないと困る。
認知度が低いという点で共通している、サッカー専門紙“エルゴラッソ”。 首都圏のコンビニやキヨスクで販売されており、イタリアのスポーツ紙“ガゼッタ・デロ・スポルト”を意識して、紙面を淡いピンク色にしているのが特徴。 キヨスクで働くおばちゃんの、その誤解を生み易い言い回しによって、たまたま居合わせた女性客などに勘違いされ、恥ずかしい思いをすることがしばしばあるそうだから、購買時には要注意だ。
「おばちゃん、エルゴラ置いてない?」
「何? エルゴラ?」
「サッカーの新聞なんだけど・・・」
「あ~っ、はいはい。 あの“ピンクの新聞”ね♪」
投稿情報: ヒロちゃん | 2010/03/01 04:15
そりゃあ、キツいなあ(笑)。いきなり恥ずかしい人にされちゃうとなると東スポの後ろの方よりタチが悪い。
俺だったら、恥ずかしさの裏返しで、付近の女性に「サッカーだから、サッカー。品行方正な新聞!」とアピールして更に引かれる可能性アリだな。
PRIDEを運営していた DSE(Dream Stage Entertainment)という会社の社長だった榊原信行さんが現在、沖縄のFC琉球の経営に参加しているよ。
新天地で頑張ってほしいし、サッカーの世界でも名を成してほしいけど、俺としては格闘技界に戻ってきて夢の続きを紡いでほしいところだ。
投稿情報: たしん | 2010/03/01 04:38
このニュースはホントさみしいです。
アレがベッドの枕元に置いてあるのが、ちょっとしたステイタスだったのですが。
個人的には指を開放骨折してもパンチを打ち続けた黒澤特集が好きでした。
http://blog-imgs-18.fc2.com/i/m/a/imakihikojiro/20090305130034.jpg
投稿情報: Oz | 2010/03/05 12:26
そうですね。枕元、トイレ、ダイニングに一冊ずつ。
黒澤浩樹は、その、拳の骨が見えてる状態で組み手を続けた時もですが、PRIDE1でのイゴール・メインダート戦で靭帯やっちゃった時も、あたかも痛覚がないぐらいに全く顔に出さなかったのが印象に残っています。
正道の角田との試合後の黒帯交換は素晴らしき男の世界でしたね。
投稿情報: たしん | 2010/03/05 16:13