私は二十歳ぐらいの頃から友人達に「明日、死ぬか、世界が終わるとして今夜の最後の晩餐、何、食ってもいいとなったら、何、食う?」と訊いてきています。
"Signs"のメル・ギブソンのようなカンジ。
漫画家/エッセイストの東海林さだおは、ちょっと違ったアプローチで最後の晩餐について書いています。
いわく、彼が中東のどこかの国を旅行中、文化の違いで何かソソウを犯し、死刑を宣告されるとする。そして死刑執行の前夜、国王の計らいで、最後の夕食に日本の米を炊いて食べさせてやるから、おかずを一品だけ選べと言われる。
その際、制限なしの選択技の中から彼がリクエストする一品は何か?
生卵の黄身だそうです。
私の友人の意見で面白かったのは、自分のろくでもない人生を儚んで、とことん惨めな気分を味わうためにインスタントのお茶漬け。しかもご飯は硬い冷や飯(笑)。
さて、「明日、死ぬか、世界が終わるか、処刑されるか」とはひと味、違う、
「自首する前の晩に何を食べるか?」を三木聡監督の「転々」という映画で、図らずも愛する妻を殺(あや)めてしまった借金取り立て屋、三浦友和が考えます。
三木聡という人の脚本は台詞が滅茶苦茶、洒落てるのですが(オシャレという意味ではありません)、この最後の晩餐の選択をめぐるやりとりも素晴らしい。筋が通ってます。
「どうせ自首すんなら一番デカいトコに行きてえじゃねえか」という三浦友和の、霞ヶ関の警視庁までの長い徒歩の行脚に付き合わされるハメになった借金持ち、オダギリジョーとのやりとりは以下の通り。
「寿司」
「寿司は出所した時に食うもんだろうが」
「ラーメン」
「シャバへの未練が残りすぎる」
「じゃあ、カレー」
「正解。やっぱ、ムショ行く前に食うのはカレーだろう」
「そんなもんすか?」
「そんなもんだ。カレー、カレー!」
ちなみに、こういうことを喋りながら二人が食べているのは昭和チック全開の喫茶店のようなお食事処の「トンカツ茶漬け」です(笑)。

面白いテーマですね。
確かにラーメンじゃ「シャバへの未練」がありすぎます(^-^;
そう言えば、魯山人の随筆に「納豆茶漬け」ってあった気がします。
魯山人は納豆の旨味を引き出すため、よくかき混ぜることにより
ポリグルタミン酸をグルタミン酸に分解していたようです。
かき混ぜる回数を決めていたようですが、
ここで職業柄一言言わせてもらうと
同じ容器を使わないと、同じ旨味は得られません(^-^;
投稿情報: Kazu | 2009/11/16 05:30
「ためしてガッテン」では納豆をかき混ぜるのは50回が理想らしい。我が子二人はテレビで見てから数回は数えてました(笑)。
今、成田に「茶漬け専門店」があるね。
昨日の深夜に私が食った(食えなかった)ラーメンだったら、「こんなマズいラーメンを最後にムショなんか行けるかい!」という意味でシャバへの未練が残るよ(笑)。
投稿情報: たしん | 2009/11/16 05:43
NCM2のメンバーに「最後の晩餐」を訊かれたとき、
僕は「カツカレー!」と即答していました。
以来、心優しいNCM2 CHOIRのキレイどころに
「ぢゃ、隊長が召されたら、お墓参りの時、墓石にカレーをかけてあげますね」
と言われています。
投稿情報: M | 2009/11/16 12:11
カツカレー!俺と同じじゃないですか!申年の好み?
三浦友和のこの台詞の後、私は、自分にとって、死や世界の終わりはムショ行きのようなものなのだろうか、と考えました(笑)
リンク、ありがとうございます。
博多でトンコツラーメンのリベンジして下さい。
投稿情報: たしん | 2009/11/16 16:34