私が愛してやまぬブルーハーツの二枚目のオリジナル・アルバム、"Young And Pretty"は、デビュー版からちょうど半年後というハイペースで1987年秋にリリースされましたが、アルバムのラストを飾る「チェインギャング」という珠玉の名曲は本来はデビュー版に収録される筈でした。
何故、デビュー版に入ってないかというと、歌詞の一部がレコード会社の自主規制に引っかかったのです。
ある意味、半年後の二枚目には入っている訳ですから、半年間でレコード会社の自主規制コードが緩くなったという言い方も出来ますが、実際にどこが引っかかったかというと、
「キリストを殺したものは、そんな僕の罪のせいだ」
という部分です。
日本には放送禁止用語を取り締まる法律は基本的に存在しないので一般的に放送禁止用語とされる単語、表現は全て放送局やレコード会社の自主規制語句です。
しかし、一般的な解釈で大きく分けると、人種、性別、職業、出身地、身体的精神的特徴、を差別する表現と、性器と性行為のわいせつ的表現、が放送禁止用語として扱われ、これらを禁止する理由は人権保護と、公共の電波での風紀の乱れの防止です。
そして、上記の放送禁止用語ほど非常識ではないにしろ、使用を規制する必要があると判断される用語、表現が自主規制語句です。この自主規制というのは多くの場合、良識に基づいて行われるというより、抗議の回避が目的であると私は思います。
さて、チェインギャングの収録見送りが決まった時、レコード会社はどこから抗議が来るかもしれないと思ったのでしょう。
ジーザスについて書かれた歌詞についてクリスチャンじゃない人達が抗議する可能性は低いでしょう。
もし、「キリストこそがナンバーワンで、他の宗教は全部、イカサマ」とかいう内容だったらジャンジャン抗議殺到でしょうが(笑)、他の宗教を攻撃/揶揄している要素はありません。
それではクリスチャンからの抗議を懸念したということになりますが、
「キリストを殺したものは、そんな僕の罪のせいだ」
って、キリスト教のコンセプトそのものじゃねえか。
何で、クリスチャンがそこを突っついて抗議してくんの?
私にはレコード会社の責任者が、ジーザスが流した血の意味や、この曲を書いたマーシーの意思をあまり深く考えずに「キリスト」、「殺」、「罪」、と三つ並べるとヤバくなりそうなキーワードが並んでてビビった、としか思えません。
自主規制したことが後でバレたために、こういう文を書かれている訳ですから、本末転倒もいいところ(笑)。
たしん
同感です。
「キリストを殺したものは、そんな僕の罪のせいだ」
これは、福音の中心です。この言葉にクレームをつけるクリスチャンはいないでしょう。
私は「リンダ・リンダ」の「どぶねずみみたいに~」なんてとこにも聖書の人間観を感じます。
世俗牧師
投稿情報: マック | 2009/10/12 09:19
「キリストを殺したものは、そんな僕の罪のせいだ」 ”キリスト教のコンセプトそのもの”てのに同感です。
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND11285/index.html
貴兄に聴かせて頂いた「チェインギャング」は、「一人ぼっちがこわいから ハンパに成長してきた」この五十路耶蘇オヤジの私的な名曲になりました。
投稿情報: M | 2009/10/12 11:58
パスター、ありがとう。
The High-Lowsの「バームクーヘン」の
「翼を持って生まれるよりも僕はこの両手が好き」
という下りも人生へのポジティブな姿勢に溢れて私、大好きです。
河ちゃんの幸福の科学とかヒロトのオウム心理教とか色々あったけど、人生に回り道はつき物だと思うよ。
M師匠、ありがとうございます。
先日もまた、代行の運転手さんにブルーハーツを聴かせました(笑)。
伝説の漫画、「ボーダー」の中で主人公の人生を変えるのはタクシーのカーステから流れ出た「リンダリンダ」です。
M師匠の私的名曲を紹介できたことを嬉しく思います。
投稿情報: たしん | 2009/10/12 16:18