亀田兄弟人気に便乗してDREAM 11の高視聴率を狙うTBSの「格闘技二大祭り」は予想通り、贅肉だらけの内容で、結果的にDREAMの上三試合がセミ・ダイジェスト(ダイジェストほどトバしてはいないけど10分を7分くらいに詰めて放送している)、宮田和幸対D.J. Taikiのフェザー級トーナメント・リザーブマッチは全く放送されませんでした。
二元中継と名打ってはいますが、大阪市中央体育館のデンカオセーン・カウイチット対亀田大毅の試合は生放送で、試合終了後に横浜アリーナのDREAM 11録画編集放送が始まります。
何が頭にくるって、番組開始が夜7:50で試合開始のゴングは何と8:26!
試合開始の時間は決まってんだから、番組開始は8:15でいいだろう!
しかも36分間、CMと余分な贅肉を見せられてる間、横浜では6:00にイベント開始のDREAMが着々と進行している訳です。
これはホントに頭にくるよ。私がTBSに抗議の電話をかけても何も変わらないのは分かりきっているので自制しましたが、日本全国で最低100本は抗議の電話が行ったでしょう。
で、WBA世界戦ですが、亀田大毅はいいんだけど、王者がヒドい。ここまで華のないチャンピオンは見たことない!とゲンナリしました。
しかもフル12ラウンドやっちゃって判定決着。さらに、私は3-0の判定勝利で新王者誕生を確信していたのですが、2-0の判定でデンカオセーンの防衛成功。
私は言葉を失ったね。
大毅当人は冷静に判定を受け入れましたが、ガラの悪さで有名な亀田家父・史郎氏は「WBAに提訴する。見てたお客さんは誰が勝ったか分かってるハズや」と激怒していたそうです。
7:50スタートの三時間番組なので、なんとか9時前にDREAM放送開始、を祈願していたのですが、DREAMの放送開始は9:20。
短期決着続出ならば全9試合、ノーカットで観られるギリギリの残り時間です。
ついでに言うとWBAからDREAMへのブリッジでニュースまで突っ込まれてました。テロップでいいだろう、テロップで!
私は放送がDREAMに切り替わってミノワマン対チェ・ホンマン戦が始まってから実際のところ真面目に総合格闘技を誇りに思いました。観終わったばかりのボクシングより遥かにおもしろいんだもの。
実際、WBA戦の最中は私は全く声を発しませんでしたが、DREAM開始から叫びまくりましたからね。
30年ほど前、相撲中継のいいところで叫びまくり近所の人に「おスイちゃんの悲鳴が聞こえる」と言われた祖母の血を引いていますから、いい試合中の私は目茶苦茶、やかましい。
亀田戦目当てでテレビの前に座ってた人達がチャンネルを変えずにDREAMに突入してたら、総合格闘技を一度も観たことがない人でも少なからず興奮したことでしょう。「こっちの方がおもしろい」と思った人は相当いたと思います。
だって、子供のケンカみたいな大振りボディーフックとクリンチとクリンチの時のセコいラビットパンチばかりやってるチャンピオンが勝った後に、美濃輪とホンマンの「なんでもあり」と来れば、ほとんど劇薬投与でしょう。DREAMのイベント・プロデューサーの笹原さんも会見で言ってたけど、美濃輪ーホンマン戦で見始まった人がチャンネル変えるのってマジで不可能だよ。
ミノワマン対チェ・ホンマン
高谷裕之対所英男
青木真也対ヨアキム・ハンセン
の三試合は特に素晴らしかった。K-1と総合転向前、韓国相撲と呼称されるシルムの横綱の位置、「天下壮士」に登り詰めた大巨人、ホンマン戦を前に、宮城野部屋に出稽古に行き、マワシ姿で横綱・白鳳の胸を借りて、ぶつかり稽古を繰り返す美濃輪の姿が煽り映像で紹介されましたが、理屈抜きで感動して目頭が熱くなりました。
高谷ー所戦は私が応援している者同士の大一番でしたが、両者が放射する集中力が凄まじいばかりで、二人の生き様すらビンビンに伝わってきました。
観る者の視線を外させない、集中力を強要する力に満ちた試合でした。
私はフェザー級GP準々決勝の所ーエイブル・カラム戦が私の今年度の年間ベストバウトになるだろうと思ってましたが、今回の高谷ー所戦が発した「気」の凄まじさを考えれば、こちらの方がわずかに上です。
そして青木ーハンセン。
これまでの二度の対戦で一勝一敗。ヨアキムが青木をKOして戴冠したDREAMライト級王座を賭けての大一番。
私は青木ファンですが「可愛さ余って憎さ百倍」とまでは行かずとも、ファンだからこそのヘソ曲げで、7月のDREAM 10でのシャオリン戦に大いに失望しました。
寝技で真っ向勝負するって青木が言ってるから楽しみにしてたのに何で組まないの?以外の何の感想もありませんでした。
あの試合は実際に物議を醸し、是か否か、が格闘技メディアで語られましたが、私は「否」です。
あれ以来、格闘技雑誌の青木のインタビューは殆ど飛ばしましたから。
しかし、今回の試合は素晴らしかった。やはり私たちファンが見たいのは"World Premier Submission Artist"の青木真也ですから。
されど、小判鮫番組のセミ・ダイジェストの煽りを一番、食ったのが、この試合です。試合が細かく分断されて放送されたので、「試合終了4秒前の腕十字による見事な一本勝ち」の「4秒前」の偉業の臨場感が削ぎ落とされてしまいました。
私は動画サイトでアメリカのHD-Netの映像で見直しましたが、グラウンドで両者の両手両足が絡み合っている状態を"Human Pretzel"と称したアナウンサーには座布団一枚、あげたい。

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