もう、ずいぶん前の話になってしまいましたが、8月1日の世紀の一戦、エメリヤーエンコ・ヒョードル対ジョシュ・バーネットがイベントごと流れてしまいました。
試合前のジョシュの尿検査がステロイド陽性となり、カリフォルニア州スポーツ・コミッションから試合許可が下りず、7月22日に欠場が決定。代打としてふさわしい選手を用意するには余りにも時間がなさすぎる、ということでアフリクションの聖地、カリフォルニア州アナハイム、ホンダ・センターでの一大イベント、"Affliction: Trilogy"が消滅の憂き目にあった訳です。
このイベント消失でアフリクションが被った赤字は、チラッと想像するだけでも頭痛がしてくる膨大なものでしょう。オリジナルの興行主催者としてのアフリクションは事実上、滅亡しました。既報の通り、つい最近までのライバル、UFC参戦選手へのスポンサードを再開することが決定したようです。
ジョシュは2001年のランディ・クートゥアー戦でも、ステロイド陽性で(本人は否定)タイトル没収の辛酸を舐めており、今回も本人はステロイド使用を否定しているとはいえ、今後のアメリカ国内での試合出場の道は、ほぼ100%、閉ざされたと見られています。確かに興行主としては、今回のアフリクションの顛末を見れば自身の崩壊を招く可能性のある選手を使おうとは思わないでしょう。
カリフォルニア州スポーツ・コミッションも、2007年のブロック・レスナーのMMAデビュー戦の相手として予定されていたチェ・ホンマンの出場ライセンス取り消しに関して軽くミソをつけたところもあるので、今回のジョシュの件の白黒は、ファン、関係者、全てを納得させられるレベルではつかないでしょう。
はっきりしているのは、かつて問答無用の輝きを放っていたPRIDEのアメリカ版のようなイベント性が素晴らしかったアフリクションを見ることは、もう出来ないということです。
さて、問題はヒョードルです。ボクシングを見れば一目瞭然ですがプロ格闘家というのは大物になればなるほど試合数は減ります。一試合ごとの相手選びと条件の交渉が大事(おおごと)になるからです。
が、私としては大物になるほど、全盛期に多くの試合をこなしてほしい。ヒョードル・クラスになると対戦相手として名乗りを上げる選手が極端に少なくなるし、ヒョードル側も選手としての価値を熟知しているので並や大抵の条件ではサインをしません。
見る側も「今度こそ、もしや」とヒョードル敗戦を予感させることの出来る実力者を望みます。
が、そういう逸材は、そうそう、いるものでもないので、結局、試合数が減っていくことになります。
結果、ヒョードルの試合数は2006年に2回、2007年に2回、2008年は1回だけ、今年も、まだ1回だけです。アフリクション崩壊後に契約したストライク・フォースがヒョードルの移籍第一戦を秋に行い、SHOWTIMEによるノンPPV/フリーTVで放送すると発表していますが、これはあくまでも「予定」として認識すべきでしょう。
私個人は、アンドレイ・アルロフスキーやジョシュ・バーネットなどの「もしや」を感じさせる強豪達だけではなしに、実力的にややイージーな相手も含めて、年に3-4回、試合をしてほしい。横綱とて三役以上とばかり相撲を取っている訳ではないのだし。
でなければ、ブロック・レスナー戦実現まで全く試合しないとか。

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