格闘技ファンにとっては間違いなく一番、有名なカナダ人、Georges St-Pierre (GSP)がUFC初のスタジアム・イベントのトリで最強の挑戦者、Jake Shieldsを迎え撃つUFC129: St-Pierre vs. Shieldsが目前に迫ってきました。
このスーパーイベントの舞台となるカナダのトロントはニューヨーク、フィラデルフィアなどと同様、Eastern Standard Timeですから通常通り現地時間22:00にメインカード開始です。4月30日、土曜日。
日本では5月1日昼11:00にライブ・ストリーミング開始です。
数年前、トロントから車で一時間ほどでアメリカと国境を接するナイアガラ・フォールズのホテルのフロントの美人が私のパーカーのUFCのロゴに目をとめて、「私も大ファンでGSPが大好きなの!」と嬉しいリアクションを見せてくれたことがありました。
その時、彼女が言っていた「ぜひともUFCにトロントでイベントをやってほしい、その時はもちろんGSPのタイトルマッチで」という願いがかなったのが今回のトロント初開催のスーパーイベントです。
私はこの美人とのUFCのお喋りを通してカナダの税金の高さを許し「いい国だ」と納得しました(笑)。
その美人にも披露して「へえ、そんなことがあったの」と驚かれた過去のエピソードとして、UFCのナイアガラの滝(アメリカサイド)からアラバマへの「民族大移動」というのがあります。
これはメインがダン・スバーン対マーク・コールマンで、トーナメント優勝者型ではなく防衛戦型の初代UFCヘビー級タイトルが懸けられ、コールマンが無敗の初代王者となった大会です。
日本の格闘技ファンにとっては「当時、パンクラス所属だった高橋義生がヴァリッジ・イズマイウを完封してUFCデビューを飾った大会」といえば「あ〜、はいはいはい」と思い出す人も多いでしょう。
調べてみたら1997年2月7日のUFC12で、UFCが初めてヘビーとライトに階級を分けた大会です。
この大会はアメリカ側のナイアガラ・フォールズで行われる予定だったのですが、選手と関係者すべてが現地入りし、チケットも売られていた筈の前日(というよりも私の記憶では前夜)にニューヨーク州アスレチック・コミッションの認可が下りないことが最終決定し、アラバマ州の南の方にあるDothanという、アラバマのすぐ北のテネシーの南の端に二年間、住んでいた私が聞いたこともない田舎町での開催に変更になりました。
試しにWikiってみたら、このDothanという町の人口は2009年で67,560人です。
UFCはこの変更に伴ってチャーター機を用意し、選手と関係者の大移動を決行しました。
ナイアガラ・フォールズの会場のチケットホルダーやDothanでの観客集めをどう処理したのかは分かりませんが、UFCの歴史屈指の赤字大会だったことは間違いありません。
あの時と比べると、ニューヨーク州は今だにMMAを認可していないとはいえ、トロントという大都市のRogers Centreという大会場で、55,000枚のチケットを発売後、6,7分で完売するという信じ難い勢いでUFCのスーパーイベントが開催されるのは実に全く感慨深いところです。
しかも、コールマン対スバーンの頃よりも遥かに進化したMMAの中でも最先端を行くGSP対ジェイク・シールズのタイトル戦がメインで、UFC12の頃には夢にも考えられなかった契約体重170パウンドのメインイベントです。
さらにGSP対シールズというのは滅茶苦茶、魅力的なカードですが、私の意見としてはスタジアム向きのマッチメイクではありません。
なのに、UFCの勢いとGSPの人気で55,000枚が6,7分でソールドアウト。
私はこの完売新記録を読んだ時、他にそんな芸当が出来んのはARASHIぐれえじゃねえか!?と驚きましたから(笑)。
GSPの元々のバックボーンは極真で、現在参段の黒帯です。数年前にBJJでも黒帯を許され、レスリングではカナダのナショナルチームの監督がオリンピック出場とメダル獲得を期待するほどの猛者です。
ここまでのキャリアで最後の黒星である4年前の超ビッグ・アップセット、マット・セラ戦以降、「絶対に相手を甘くみない」メンタルで「ウェルター級絶対王者」の高みに君臨してきました。
今回もシールズを最強の挑戦者として認めた上で万全を期して防衛戦に臨みます。
現在、8連勝中で4年近く無敗のGSPに対し、現役のStrikeForce世界王者としてタイトルを返上してUFCに乗り込んで来た挑戦者のジェイク・シールズは2005年11月から5年半に渡って無敗の15連勝中です。
この二人の武器はとにもかくにもテイクダウンの強さです。
私はこの試合、最初にテイクダウンを取った方がベルトを腰に巻くのではないかと予想しています。
ちなみにGSPは滅茶苦茶カッコよくて滅茶苦茶、強いという点で天に二物を与えられた人間ですが、役者としては"Never Surrender"という2009年公開のMMA映画での台詞棒読み演技を見る限り、第二のキャリアとして考えない方がいいでしょう(笑)。
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